「四季の森公園 秋だより」
(かながわ森林インストラクターの会の会報「森のなかま」より引用
2004年ころの四季の森里山研究会(里研)の活動状況を記したものです。報告者北村多津一氏は当里研の初代理事長です)


四季の森里山研究会活動報告  北村 多津一  

四季の森公園での定例自然観察会の様子

9月に入っても四季の森公園は、真夏と変わらない暑さが続いておりますが、季節は着実に秋の装いに変わり始めています。ここを拠点として活動を始め約2年半が経過しました。最近の活動内容を報告いたします。








1.活動の動機

 インストラクター活動のあり方のひとつとして、定まったフィールドで地元の方たちと一緒になった活動も重要であると考え、候補地を探しておりました。以前、公園内で開催された「里山体験教室」のボランティア指導を行ったことがきっかけで、前所長より公園内をフィールドとした活動の話がまとまり2002年2月より活動を始めました。

2.県立四季の森公園について

 JR横浜線中山駅から徒歩約20分弱と横浜の都心部から近いもかかわらず、ホタルが生息する等「豊かな里山の自然」が色濃く残されており、家族連れを中心に人気が高く、リピーターも多い公園であります。以前より園内では「炭焼きの会」「田んぼの会」等のボランティア活動が活発であり、ボランティア活動を始めるフィールドとしてはうってつけの環境が備わっております。

3.活動内容
1)活動初期
 公園とはいえ手入れの入らないエリアも多いことから、カシ類を中心とした常緑照葉樹やアズマネザサの繁茂も著しく、周辺部は特に「暗い森」という印象が強くありました。手始めとして、インストラクター有志を中心に毎月1回、7〜8名で下草刈や間伐作業を細々と行っておりました。


2)活動の転機
 松崎さん(現かながわ森林インストラクターの会会長)が多くの方に参加を呼びかけてくれたことが転機となり会員も次第に増え、従来の活動に加え来園者を対象とした自然観察会を実施したことで活動内容が充実をみせ始めました。


3)現在の活動

.定例会活動日 毎月第2日曜日
・午前「里山研究会林」における作業
「多様な動植物が生息する里山林とは」をテーマに、園内の一部を「里山研究会林」として継続し作業を行っております。エリア内には小川も流れており、将来は「ホタルの生息するビオトープ」を計画しています。

   里山整備作業

・午後 自然観察会

来園者を対象に自然観察会を実施しています。講師は会員インストラクターが交代で担当。観察会の内容や配布資料は各講師が自前で作成、終了後は反省会を開き今後の参考としますので、講師にも良い勉強となります。

  自然観察会風景

.イベント活動

.「四季の森公園 公園まつり」への参加

毎年春に開催される公園まつりのイベントでは、樹の下で子供たちを対象に「里山遊び・工作体験教室」の開催や会員達が作った工作品を販売します。今年もたくさんの子供たちに楽しんでもらいました。また工作品も人気が高く完売することが出来ました。

b.「雑木林の手入れと炭焼き体験教室」講師と作業指導

毎年管理事務所で公募する体験教室に参加しています。

C.会員メンバー

会員数22名。地元の皆さんとインストラクターにより構成。

4.今後の活動計画

・組織充実のためNPO法人化を検討中です。

・近隣の学校との連携による「里山体験授業」の具現化と地域住民との交流を深めるための「親子工作教室」の開催を計画しております。

5.会員の募集について

 当会では、実際に活動できる会員を募集しております。参加希望の方は、武本または北村までご連絡ください。四季の森はこれから美しい「里の秋」の季節を迎えます。是非皆さん一度訪ねてみてはいかがでしょうか? 
北村 045-491-7533(fax共)  kita@hc.netyou.jp
武本 0466-34-7039   htakemoto22@jcom.home.ne.jp