リポート
四季の森里山研究会活動報告
定例活動報告
 秦野の渋沢丘陵便り(16)
       ~春の目覚めがあちこちに~
    

日時: 平成26年(2014) 3月29日(土) 9:00~13:30
天候: 曇り後高曇り 無風 暖か 
場所: 秦野・渋沢丘陵の整備林
参加者:10人
井鍋、臼井、川窪、倉重、斎藤、角田、那須、
溝田、渡部、 小川(支援会員)

活動概況
(1)秦野駅(南口)に9:00集合、マイカーに分乗して作業林入り
(2)駐車場から、整備林までの農道には、菜の花や蕗のとうのはな咲き、早くも土筆  が顔を出し、中でもきれいに整地された畑の中に一直線のタヌキの足跡が印象的で あった。まさしく春来たるである。
(3)数本のイヌシデの幹から樹液が大量にしみ出している珍しい現象が見られた。樹 液の出口に虫が入りこんだと思われる小さな穴が見られた。春になって一斉に新芽 を生長させるべく根が一生懸命集めた樹液を勢いよく送り出している様がよく観察さ れた。ある木では滴になって垂れているものもあり、その勢いの凄さが思われる。ま さしく春来たるである。

 ◆ 数年前、カナダ東海岸のメープルシロップ農場で聞いた話を思い出した。
 メープルの木は、年が明けると、根っこは養分の吸収にフル回転をし、幹の付け根  あたりに養分一杯の樹液をため込む。暖かくなる3月中旬からの1ケ月間、新芽を成 長させるため、一気にその樹液を木の上方に送り出す。農場では、幹の地上1m位 のところに穴をあけて、バケツを下げて樹液を貯め、精製してメープルシロップにす る。 (戦時中マレー半島でゴムの木から同様の方法で、天然ゴムの樹液を採取している様子を絵本で見たことがある。)
   (4)本日の作業
①本日は、武本理事長欠席のため、チェンソー、刈込機なしの手作業中心の整備体制となった。
②昨秋の台風や今年の大雪の影響で折れた木が目立ったので、枯れ枝の整理、倒木の整理。
 ・前回倒したコナラの倒木(幹まわり40cm 長さ13m)他3本の整理。
 ・今回活躍したのは、用意してきた太いロープ。皆で知恵を出し合い、木から引きず り下ろすのに大活躍。久々に大勢での共同作業に皆大汗をかき、爽快な気分を味  わった。
 ・一部は、しいたけのほだ木用に確保。
 ・昼食後、さらに1本の整理を行い13;20終了。
③この種の倒木は、まだ見られるので、次回もこの整理が必要と思われる。
④落ち葉の下で、ドングリから新芽が出始めており、コナラ30本。クヌギ6本を採取、日の当たる場所に移植。
⑤14時駐車場の満開の小彼岸桜と丹沢をバックに記念撮影をして解散。

(倉重 記す) 

折れた枝・どうする、荒れた作業林内    倒木・大きいなー 
 
とにかく倒木処理 倒木・タマギリなど

   
やっと昼食    すっきりした作業林内 
     
水を吸い上げるイヌシデ    渋沢丘陵にもやっと菜の花 
Photo by Kawakubo&Ogwa